今日は、私たち小木人形で心に深く刻まれた、ある素敵な出来事をご紹介したいと思います。

遠く長野県から、ご両親と娘さんがわざわざ岩槻の私たちの店まで雛人形を探しに来られました。

もうすぐ１歳のお誕生日を迎える娘さんは、店内の雛人形たちときらきらと輝き、ハイハイしながら、お店をぐるぐる回っていました。

お母様は代々伝わる雛人形の伝統を大切にしたいと話してくださいました。

長野県からわざわざ埼玉の岩槻まで来られたのは、岩槻の伝統工芸である人形作りの評判を聞き、本物の雛人形を探したいと思ったからだそうです。

店内をゆっくりと回る中、温かみのある職人の手仕事による細部のディテールに魅了されていました。内裏雛を手に取り、目を輝かせていました。

最終的に、彼らが選んだのは、伝統的な親王飾り子の雛人形セット。

華やかなピンクの屏風に、落ち着いたお内裏様。

お客様は「遠くから来た甲斐があった」と喜んでくださり、私たちも、雛人形の文化を伝える喜びをその瞬間に感じました。

小さな店ではありますが、私たちの雛人形が、世代を超えて受け継がれていくことを心から願っています。

寒い日の一日に、とても心温まる思い出の一日でした。